2022/08/16
地球温暖化による気候変動で
これまでの住まいづくりの常識は通用しなくなっています。
最も大きな要因は、外気に含まれる水蒸気量の増大です。
最近の住宅のほとんどは冬向きの造りになっていて
断熱性能(UA値)の向上だけに注力して
気密性能はほどほどという工法がほとんどです。
(ほどほどとは隙間風は感じない程度)
ところが、ここ数年の気候変動で、夏の水蒸気量は
これまでの観測史上にないレベルの量になっています
外気の水蒸気量が増えるとは
具体的にどういうことかと言いますと、
窓開け換気は室内をドライにするという常識が
間違いに変わり、窓開けは逆に外気の湿気を取り込んで
室内は蒸し暑く、冷房などで冷やせば至る所で結露の
原因になります。そしてこんな気象条件では
洗濯物もなかなか乾きません
この水蒸気を防ぐのに高い気密性能は必須です!
壁の中に断熱材を詰め込む一般的な充填断熱工法では
壁の外側に防水透湿シートが使われています。
これでは外からの雨は防げますが、
外気の水蒸気は壁の中に入ってしまいます
高湿の外気を冷房などで少しでも温度を下げれば
すぐに露点温度になることは自明の理です
壁体の中で結露が発生すれば、カビや腐朽菌の繫殖
しやすい環境となり、構造体も長持ちしません。
この水蒸気を防ぐのに高い気密性能は必須です!
それも外壁の外側で、外側で水蒸気を防ぐことで
初めて構造体を湿気から守ることが可能になります。