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ほんとの断熱性能/UA値(外皮平均熱貫流率)と実際の熱貫流量(熱損失)は比例しない

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最近、UA値の良し悪しを機にされるお客様が増え

「UA値はいくつぐらいですか?」と聞かれることも増えていて

UA値が良ければ良いほど、

断熱性能が良いと考えてしまいがちです。

   UA値=断熱性能 ?

次の2つの家は床面積30坪平屋建て住宅で

床面積と間取りは、全く同一で

各部位(屋根、外壁、窓、基礎)の断熱仕様も同一です。

異なるのは屋根形状で、片流れと寄棟です。

ご覧のとおり

断熱性能UA値では片流れのほうが優れていますが、

建物全体の逃げてゆく熱量(熱損失)は、

片流れのほうが19%大きいのです。

つまりUA値では劣る寄棟屋根のほうが、

断熱性能は上ということになります。

 

どういうことと言いますと

UAとは外皮面積(屋根、外壁、窓、基礎など外に面したもの)

あたりの熱損失ですから

UA値が良くても外皮面積の大きな建物は

実際の熱損失は大きいというわけです。

以前は断熱性能と言えばQ値を使っていました。

こちらは誰もが使う床面積あたりですから

家全体の熱損失の良し悪しも比例していて

分かりやすく実感できます。

 

どうして分かりやすいQ値から

分かりにくいUA値に変わったのでしょう?

原因の一つは、わかりやすいQ値では

デザイン性を重視したハウスメーカーには

分が悪いということでしょうか?

 

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