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「汗っかきの家」と「空調服のような家」

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厚手のダウンジャケット

この真夏にこんなの着込んだらさぞ暑いでしょうね!

近ごろ流行りの高断熱住宅の多くは、真夏にダウンジャケット!

それも思い切り厚手のものを着込んだりしています。

UA値だの、G2基準だのとにかく厚着したがるお客様が増えています。

たしかに厚手をすればするほど冬は暖かな家になることは間違いありません。

ダブル断熱でUA値0.3以下といった思い切り厚手な家など、冬の暖房は不要かもしれませんが

こんな家には重大な問題が潜んでいる可能性があります。

それは夏!

夏、厚着すれば暑いにきまっています。

でも暑さを断熱するから大丈夫とおもわれるかもしれませんが、

問題は、暑さよりも湿気(水蒸気)による結露なのです。

近年夏の水蒸気は、異常です。平均湿度90%以上といった日も増え

水蒸気圧30paを超すような異常に湿度の高い状態も年々増えています。

例えば、外気温25.5°、湿度97%といった気象条件では

露点温度は25.0°つまり外気温より0.5°低いと結露が発生してしまうのです。

そしてこの状態は稀ではなく、たびたび起きるようになってきました。

豪雨、雷雨の起きるような日は概ねこんな状態です。外気が上昇気流などで少しでも冷やされると雲が湧き豪雨になるというわけです。

話をダウンジャケットに戻しますと

厚手ダウンを着込んだ建物をイメージしていただきますと

外気の大量の水蒸気は、ダウンの中に入ります。

多くの工法では、外から壁体内や床下などへの水蒸気の浸入はほぼフリーです。

近ごろエアコンで冷房しない家はありませんので当然室内を冷やすことになります。

室内を冷やせば、その冷房居室に接した床下や壁体内も若干でも冷やされます。

前述のような湿度90%以上の空気は僅かでも冷やされれば結露ですから

床下や厚手ダウンの中に水滴が発生するのは想像に難くはありません。

こうした結露は普段人の目には見えませんが、隠蔽部がカビたり腐食したりする原因になります。

 

 

一方、こちらは作業現場でおなじみ「空調服

一見、ダウンジャケットと似ていますが、着比べると大違い!

猛暑でもこれがあれば汗もかかず、涼しい顔で過ごせます。

膨らんだ空間は、断熱材ではなく、カラッポの空気の流れ道です。

腰のあたりのファンから気流を取り込み身体に沿って首元や袖口に流れ

全身扇風機の微風に吹かれる感じです。

建物でもこれに近い「空調服のような家」があります。

極めて高い気密性能(平均C値=0.1㎠/㎡)で外気の水蒸気をブロック

室内は、エアコンの除湿効果を最大限発揮

床下、小屋裏、壁体内などの隠蔽部も断熱材を充填することはせず、カラッポの空間で

換気システムによる空気の流れを確保しています。

その結果、室内は勿論、床下、壁体内などの隠蔽部までドライに保持され

構造木材も長持ちします。

 

 

 

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