2024/01/14
元日から能登半島地震
被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます
また寒さ厳しき季節も重なりくれぐれもご自愛ください
この地震では建物の倒壊も多くみられ、
改めて住宅の耐震性を考えさせられるところです。
地震のたびに屋根は軽く、壁を多くして耐震を重視した設計になりますが
いつのまにか元に戻り見た目の映える
大開口の開放的な間取りに戻って、
近ごろのハウスメーカーなどの商品には逆行したものも目立ちます。
そしてもう一つの大きな流れは省エネルギーのための断熱化です。
「耐震化」と「断熱化」全く別物のように思えますが
実際にはほぼ同じ方向性といえます。
下の図は簡単な比較をしたものです。
図上は、窓を小さ目にとった家でこの外壁部分の壁量は
1階、1,583㎝ 2階1,365㎝
一方図下は大き目な窓の家ですが、外壁壁量は
1階791㎝、2階910㎝
と図上のものよりかなり壁量は小さくなります
壁量は大きいほど耐震性は高くなりますから、
窓を小さく壁面を大きくする方が耐震性は高くなります。
次に断熱性能ですが、外壁の平均熱貫流率を比較すると
窓の小さい図上は0.36W/㎡kに対し
大きな窓の図下は0.65W/㎡k
熱貫流率は小さいほど断熱性能が優れていることになりますから
これまた窓の小さな上図に軍配が挙がり
耐震化と断熱化は明確に両立できる関係になります。